「俺がどうして”将来キングギドラになりたかった”なんて名前のブログやってると思う?今日という日のためだったんだよきっと」ゴジラ キング・オブ・モンスターズ
どうも”将来キングギドラになりたかった男”ねおらー30です。
最新のハリウッドゴジラ「ゴジラキングオブモンスターズ」が公開されましたね。
先に言うと「めちゃくちゃ面白い最高のゴジラ映画」だったんですが何せまだ
公開して数日しかたってないのでこの映画を見て湧き上がってきたゴジラへの思いと
「昔のゴジラのアレがあって嬉しかった」という話を書いていくんだけど
シナリオの核心的なことはともかく「こういうシーンがあった」「怪獣がこういうことをした」みたいな部分はネタバレになると思うので事前情報入れたくない人は先に映画館行こう。
なぜ「将来キングギドラになりたかった」なのか
自分語りになりますが、ゴジラシリーズはいわゆる平成VS世代を生きてきた人間でございまして。当時の自分を親が撮影したホームビデオを見ると「しょうらいキングギドラーになりたいです」と来年から幼稚園に入る意気込みを聞かれてるのに空気読めない返事をしている自分が映っていたからからなんですね。
まぁそんなわけで僕にとってゴジラというのは「他の怪獣と毎年戦う年に一度のお祭」「来年なんの怪獣と戦うのかてれびくんとテレビマガジンが特集するスター」なわけでありまして、いわゆる核の象徴だったり恐怖の対象みたいなものではないわけです、同じ世代の子どもたちは皆そうだったんじゃないでしょうか。
ゴジラのソフビ人形で撮影された人形劇「ゴジラアイランド」がテレビで放送され
「ゴジラゴジラ!ゴジラは負けないぞ うなるパンチマグマも砕けるぞ」とゴジラのテーマに歌詞を合わせた歌が流れ。
平成ガメラ3部作と自分のお金で映画館にいけず親と一緒に映画館に行くしか無い子どもたちの選択肢が「ゴジラ・ガメラ・モスラ」という時代が平成にも確かに存在した
その時代を駆け抜けてきました。
あの頃は金曜ロードショーなんかでもゴジラ映画をやってくれたりするので
それを録画したビデオを何度も見たり。
我が家には当時週に一度近所のTUTAYAにいって一本だけ好きなものを借りていいという制度があり、それで昭和ゴジラを覚えたり(怪獣図鑑では見たけど実際には見たこと無い怪獣を埋める作業でしたね)そうやって生きてきました。
そんな大スターだったゴジラもファイナルウォーズでシリーズ終了。
「最後の最後に歴代怪獣が山程出てきて宇宙人も出てきて、でもその中で最強なのはゴジラだ!」とやってくれるこの映画のお祭り騒ぎには凄まじく満足したのでした(後年ゴジラオタクにウケが悪かったの知ってショックだった)。
まぁそんなこんなあったけど2014年にハリウッドレジェンダリーゴジラの一作目
「GODZILLA」が登場して映画のスクリーンにゴジラが復活。
しかもこの映画も「ゴジラと新怪獣ムートーが激突!」と他怪獣との激突サプライズ!
「VSじゃん!」というわけでまぁ好きなわけです。
そして2016年エヴァンゲリオンでお馴染み庵野秀明監督による「シン・ゴジラ」がまさかのオタク以外にも大ヒットし「ゴジラという映画」の認知度ブランドが熱狂の渦に包まれました。
緻密に描かれる「どうやったら人間がゴジラを倒せるのか」「ゴジラのエネルギーは体内での核分裂反応」そういったゴジラの生体を踏襲しつつ凍結を成功させるまでに至る「根回し」「協力」「連絡」素晴らしいゴジラでした。
でも一つだけ足りない物があった
シン・ゴジラが「未知の生物に襲われた時 人間はどうなるのか」という初代ゴジラを現代に蘇らせた傑作であることは間違いない、僕も大好きだし最高だと思う
思うが足りない「ゴジラと戦う別の怪獣」が足りない…
それだけはもう”ゴジラ映画とは他の怪獣とゴジラの死闘を見るものなり”と刻みこまれた人間には仕方ないものである…
そして2019年”ゴジラキングオブモンスターズ”が公開されました
三大怪獣地球最大の決戦!!!!!!!!!!!!!!!!
というわけで最高のメンツが集結しました
「人間に有効的(あくまで人間を攻撃したのは先に手を出したのが人間だから)のポジションで出てくるモスラ」「飛行した風圧だけで人間文明の建造物を粉々にするラドン!」「ちゃんと光線を吐くぞキングギドラ!」「今回は焦らしプレイなしだ!放射熱線も出しまくるぞ!!!我らが怪獣王ゴジラ!!!!」と最強トーナメントの開催です
いや本当これだけでも嬉しいんですが監督がゴジラファンを自称するだけにあってあらゆる部分に込められた過去作ゴジラオマージュに涙がでる。
いや本当に「ゴジラが大好きです」と言われて「ゴジラの何をリスペクトし過去作から何をオマージュするのか」というチョイスでなんていうか「同じゴジラオタクだけど趣味が本当にあうだろうか…」みたいな不安が消し飛んだんですよね!
今作では「環境テロリスト」なる武装集団が怪獣を研究してる施設に押し入ってきて重要人物を誘拐するシーンが挿入されるんですが、そこみて本当に「この人は俺たちと同じ”ゴジラ”を見てる人間だ」ってなったんですよ
いや本当ゴジラシリーズってこういうやつ結構あるんですよ!!ゴジラVSビオランテで行われた各国の様々な秘密組織によるゴジラ細胞争奪戦による銃撃戦とか、ゴジラVSスペースゴジラでの「三枝の超能力を狙う企業マフィアとの銃撃戦」みたいなあの頃見た要素が突然出てくる!!!これだよこれ!!
「怪獣映画に人間ドラマはいらない」だったり「評論家がこの映画には人間ドラマは無いと言ってた」とかじゃないんですよ「ゴジラキングオブモンスターズに流れている人間が登場するシーンは過去のゴジラの人間ドラマシーンのオマージュなので一般的な映画の人間ドラマではない」なんですよ!!
怪獣映画に人間ドラマがいるかと言えばいるんですよ
だって「怪獣に関係あるから」「これからあの怪獣をどうするのかという会話だから」
「怪獣の被害をうけた一般人の会話だから」
それをちゃんとやってるそして歴代ゴジラシリーズを見た上で「その部分」をオマージュして出してくれる「この人が言うゴジラが好きってのは本物なんだ」って信頼がそこに生まれるじゃないですか、ただ怪獣をかっこよく戦わせたりするだけじゃ得られない信頼が間違い無くそこにある!その上で「怪獣をかっこよく戦わせてる!」信頼がすごい!!1+1は2じゃない!200だ!10倍だと10倍!!!
いや本当ゴジラっていうと「核実験の悲劇」「戦争の記憶」みたいな文脈になりがちで、でも僕が子供の頃に夢中になったゴジラとは違うんですよ、僕が見たゴジラは宇宙からやってきたスペースゴジラと戦い ファイヤーラドンを吸収してパワーアップして赤い熱線を吐いたり、未来人が現代にタイムスリップしてくる、ブラックホール発生装置でゴジラを消滅させる作戦を立てる。なんていうかそういうめちゃくちゃな物がゴジラでそしてゴジラは人類には倒せないんですよ、撃退して海に帰らせることはできても、そういうのが僕の知ってるゴジラなんです。
そしてゴジラキングオブモンスターズは「俺もそう思うぜ!」と言わんばかりにゴジラも他の怪獣も無敵です 人類では歯が立ちません 人類の攻撃では注意を引くことが関の山で、でも人類は頑張って「他の怪獣のところに誘導してなんとかする」ために命かけて攻撃する、途中でゴジラに効いちゃう”ある兵器”が出るんですが「それがゴジラに効くのはまぁしょうがない」とファンなら納得すること請け合い、さらにそこからのゴジラ復活劇は涙無しには語れない。
「人類の手でゴジラの目をさますために核を使う」という「ゴジラ映画のタブーに触れた」ようにも見えるシーンがあるのですが実はこれタブーでもなんでもなく
そうキングギドラと戦うあの映画「ゴジラVSキングギドラ」にも同じ展開があるのです
その時は人類の手を使わなくてもある意味「人類の捨てた核廃棄物」で勝手にゴジラが復活しちゃうので未遂に終わったとも言えますが「前からこの展開はゴジラにあったよ!」というのをわかってる その上でゴジラの復活に「芹沢博士をぶつける」もはやオタクの夢妄想シチュエーションのごときものが溢れ出る
ここまである意味「年配のゴジラオタクに評判の悪かったけど 当時子供だった僕には大受けだった時代のゴジラ」が「懐かしくて大好きなアレ」としてお出しされることが嬉しかった、「あれが大好きだった」って人が他にもいてそんな人達もみんな大人になって映画館に集まって「最高だった」って言える時代が今ここにやってきたんだって。
ありがとう「怪獣王として地球という縄張りを巡り他の怪獣と激突するゴジラを描いてくれてありがとう」
本当に最高の映画だった
字幕版を見たので次は吹替版を見に行きます